臆病なフィリフヨンカのこと

風速11メートル、嵐の中を帰ってくる。嵐のときに思い出すのはフィリフヨンカのこと。

フィリフヨンカはスウェーデン語で書かれたトーベ・ヤンソン作のムーミンシリーズに出てくる女性のキャラクターだ。彼女は神経質で、繊細で、人付き合いが苦手で、いつもびくびく何かを気にして怯えている。家のインテリアのバランスはこれでよいのか、椅子の位置ひとつをとってみても、ちょっとした埃も、物音も、何もかもが彼女を悩ませ憂鬱な気持ちにさせる。でもある日、大嵐がやってきて、一晩にして全てが壊れ、飛ばされてしまい、そのとき生まれて初めて彼女は心の平穏を得る。そんな話だった。

ムーミンはアニメ化されたことで日本でもとても人気になった。アニメも素敵だけど、原作の小説は私が思うに対象年齢は幅広く子供から大人までで、かなり深くて際どいことも題材にしている。特に孤独について。登場人物たちは、孤独を嫌ったり、抱きしめたり、愛したり、上手く付き合っていたりする。

誰でも、たったひとりで世界と対峙していて、そのやり方は人それぞれだけど、でも皆がたったひとり、という共通点によって、常にたったひとりの仲間たちが、あらゆる場所に遍在しているということになる。

写真は去年ストックホルムで撮ったもの🇸🇪

【💫出演予定💫】
6/4(火)関内Venus
6/7(金)おむすびJAZZ神楽坂💖初出演
7/2(火)関内Venus
7/25(木)関内Venus
8/6(火)関内Ben Tenuto
9/14(土)代々木NARU 💖初出演

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