クリスマス投稿1

Merry Christmas🎄これからクリスマスに向けて毎日Christmassyな投稿をしてゆきたいと思います〜✨毎日だいたいお昼の12時にアップ予定❣️既に今日ははみ出ました😅

日本でもクリスマスをお祝いする方は多いと思いますが、この文化はまだそこまで入ってきていないのでは?ということでご紹介。
欧米には、Ugly Christmas Sweaterという文化があります。端的に訳すと、ダサ・クリスマス・セーター。どちらの方がダサいか、ダサければダサいほどいい!というちょっとしたコンペティションであります。

Wikipediaによると、19世紀には既にこのダサセーター文化があったとか。おばあちゃんが孫を想って編んでくれる、なんかダサいトナカイとか雪だるまとかの柄を一生懸命編み込んでくれる、それを孫にプレゼント、孫はダサいと思いつつ愛するおばあちゃんの為にそれを着る…という涙ぐましくファニーな由来を持った文化です。

欧米では毎年12月の第三金曜日にダサセーターコンテストが繰り広げられ、日本でも昨日恵比寿でコンテストがあったとか。もちろん競うのはダサさです!

Merry Christmas❤️

クリスマス前最後のライブでした❤︎

昨晩関内Venusにお越し下さった皆さまありがとうございました❤️サンタさんから預かっていたささやかなプレゼントを無事に配り終えました🤶🎁

クリスマスと冬にまつわる曲だけでお送りしました🎄

井上ゆかりさんのピアノは雪の結晶のように凛としてキラキラと輝いていました❄️✨

ソロシンガーとしては素敵な歌い納めの夜となりました😌🌟

ふらっとお立ち寄り下さったシンガポールからのお客さまが、新進気鋭のパーカッショニストで、かつオンラインで私の日本語レッスンを受けて下さっているシンガポールのジャズ協会の方とお知り合いでびっくり😳✨
It’s such a small world!

おかげさまでたくさんの皆さまに盛り上げていただき🎉ゆかりさんとの再共演は3/25(火)に決定しました💖

そのまえに…次回私のVenusソロ出演は1/28(火)、遂に念願の✨大橋祐子さん(Pf.)と一緒です🎹♪前回予定していたときは最初の手術がありキャンセルせざるを得なかったのです…🙇‍♀️

グループ活動での歌い納めは同じく関内Venusにて、12/27(金)コーラスグループVenus Sistersの忘年会ライブになります😌🙏

どのライブも一期一会、そのときだけの一瞬の音です✨お越しをお待ちしております🌟

12/18(水)関内Venus今年最後のソロライブ

ソロ歌手としては今年最後のライブのお知らせです😌💎✨
【12/18(水)関内Venus】

https://www.venus-hk-j.com

横浜市中区太田町2-27ザ・バレル飛高ビル4F045-228-8559

加藤咲希(Vo)
井上ゆかり(Pf)

1st 19:40, 2nd 21:00, 3rd 22:20
MC+TC Gentlemen¥5000お通し付, Ladies¥4000お通し&1drink 付

個人的には今年は外に向かって拡張するというよりは、今まで体験したことがなかったほどに深く自分の内面を探り、自らの清濁を知り、心身を整え、物事を整理して、未来に向かってエネルギーを充填するような年でした。

私自身が知らなかった自分の側面に驚いたり、失望したり、抱きしめてみたり。たったひとりの人間の中に無限の宇宙が広がっていて、ひとつの生のうちに全てを知ることはできなくて、そしてその無限の宇宙は無限にあって、なんて豊かな世界なのでしょうか。来年にはどんなことが待っているのかな、今からわくわくしています。

そしてクリスマス本番まであと約1週間❣️
この時期、1年に1度しか歌えない大好きな曲たちを歌います。数年間歌っていなかった曲の譜面もただいま捜索中なので、今年私のクリスマスライブのどれかにお越し下さった方にも新鮮な感覚でお聴きいただけるのではと思います✨まだ今年歌ってない曲があるのですよ〜🎄

ピアノの井上ゆかりさんとは約10ヶ月ぶりの共演になります✨ゆかりさんの素敵なピアノと、冬とクリスマスのあんな曲やこんな曲やってみたい…❤️❄️

感謝と祈りを込めて歌います🌟

お越しをお待ちしております🥰

クリスマス映画ライブ終了!

昨晩関内Ben Tenutoにお越し下さいました皆さま、ありがとうございました✨

浅川太平さんとのユニットThe Lost Sweets🍫によるクリスマス映画特集ライブでした🎄🎬

DJ、解説、プログラム、アコースティックライブと、情報量過多だし、早口だし、音も解説も2人の声も被ってるので、いちどに全部を把握することができない…何だかよくわからないけど、でも楽しいかも、と感じていただけたなら本望です。アコースティックライブ中は喋れないので、それがいちばん穏やかな時間かもしれません!

このクリスマス企画は構想数ヶ月、本番はたったの2時間でしたが、ユニットThe Lost Sweetsにしてはめずらしく、何と2ヶ月連続で2025年1月にもライブがあります✨

どうしてかと言うと、1月にしかできない企画を思いついてしまったからなのです。

【1/15(水)関内Ben Tenuto】

新春企画!ちょうど100年前のジャズ
1925/2025年編

New Year Special
Jazz Exactly A Century Ago

来年も引き続き狂乱の2020年代
(Roaring ‘20s)つまりはジャズエイジ。
F・スコット・フィッツジェラルドの世界にひとっ飛び。ちょうど100年前、1925年のジャズ曲だけを鳴らし、奏で、歌います。

Open 19:00
1st 19:30 DJ SET
2nd 20:00 PIANO SOLO SET
3rd 20:50 VOCAL SET

MC 予約 ¥3000 / 当日 ¥3500
+TC ¥500

お楽しみに❤︎

昨日のライブの様子のショート動画は近日公開予定!

そうそう、昨日の重大発表は、また後ほど各種SNSでお知らせさせていただきます🤫

そういえばこのユニット、The Lost SweetsのInstagramアカウントがあるのです🍫

しばらくサボってたけど、心を入れ替えてまた充実させていこうと思うので、ぜひフォローして下さいね❣️

https://www.instagram.com/the_lost_sweets/profilecard/?igsh=MWxlM3Zkcm10NTV1aQ==

2024年12月出演予定

【☃️12月出演予定☃️】

この日重大発表あり❣️✨
▶︎12/11(水) 関内Ben Tenuto
The Lost Sweetsクリスマス映画音楽特集🎄

▶︎12/13(金) おむすびJAZZ神楽坂🌟

▶︎12/18(水)関内Venus ソロ出演❤️

▶︎12/27(金) 関内Venus コーラスでの出演🎉

以下、それぞれのライブ詳細になります♬

………………………………………………

【12/11(水)関内Ben Tenuto】
ユニットThe Lost Sweets今年最後のリーダーライブ🌟
クリスマス”映画”音楽特集🎄

https://ben-tenuto.owst.jp

横浜市中区弁天通3-48045-263-6778

加藤咲希(Vo & DJ)
浅川太平(Pf & Key)
Open 19:00
1st 19:30 DJ SET
2nd 20:00 PIANO SOLO SET
3rd 20:50 VOCAL SET
MC 予約 ¥3000 / 当日 ¥3500
+TC ¥500

DJタイム、楽曲&クリスマス映画解説、ピアノソロ、ヴォーカルライブ、6Pにわたる豪華テクニカラープログラム付🍫

ご予約で¥500オフになるので、ご予約の上ぜひ✨さらに❣️前日までのご予約でサンタさんからの🤶プチギフト付🎁

おかげさまで良席は埋まってきております🙏🎄サンタさんのご都合もあるので😆ご予約はお早めに何卒よろしくお願いいたします🌟

さらにさらさら❣️❣️
この日は重大発表があります✨
まずはライブにいらして下さった方にお知らせ💖順次SNSでも情報公開していきます🌟
ヒントはこの衣装〜🤫

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【12/13(金)おむすびJAZZ神楽坂】
東京都新宿区神楽坂3丁目2-40 神楽坂 Co&Coビル3F
070-3115-3331
omusubijazzsnack@gmail.com
※地下鉄の飯田橋駅が最寄り駅
詳しい道順がママさんのブログにありました🚶‍♀️
https://ameblo.jp/sasa-piro/entry-12818199469.html

加藤咲希(Vo)
KCO(Cello)
Sasammy(Vo & Tb)
保坂修平 (Pf)

1st 19:30, 2nd 20:45, 3rd 22:00
各30分のステージ
MC ¥3000

魅力がぶんぶんのSasammyママが切り盛りする、週の半分はJazzを中心としたライブ、半分はSnack営業という、ユニークなお店。またもや今月唯一の東京ライブです😆✨
お江戸の皆さまぜひに❣️

………………………………………………

【12/18(水)関内Venus】
https://www.venus-hk-j.com
横浜市中区太田町2-27
ザ・バレル飛高ビル4F
045-228-8559

加藤咲希(Vo)
井上ゆかり(Pf)

1st 19:40, 2nd 21:00, 3rd 22:20
MC+TC Gentlemen¥5000お通し付, Ladies¥4000お通し&1drink 付

ピアノの井上ゆかりさんとは10ヶ月ぶりの共演になります✨ゆかりさんの素敵なピアノとクリスマスのあんな曲やこんな曲やってみたい…🎄❤️

………………………………………………

【12/27(金)関内Venus】
コーラスグループVENUS sisters として出演✨
https://www.venus-hk-j.com
横浜市中区太田町2-27
ザ・バレル飛高ビル4F
045-228-8559

市川美鈴, Mariko, 加藤咲希(Vo)
寺屋ナオ(Gt)

1st 19:40, 2nd 21:00, 3rd 22:20

それぞれ個性的なメンバーが一堂に会し、アレンジャーのMarikoちゃんの世界観が爆発💥いつも笑いの絶えないコーラスライブです🎉

………………………………………………

引き続き英語/日本語レッスンの生徒さんも募集しています。詳細はこちら!

https://note.com/sakikato/n/n10f254f1a584#d5a5a57c-c32a-4c67-9808-6fad9e8f52f5

語学レッスン業を再開してみたら本当に楽しくて。やっぱり私は言語の分析をしたり教えたりすることが好きなんだと実感。素敵な生徒さんたちに恵まれて本当に感謝です😌🙏
やり方さえ間違えなければ必ず第二言語を習得できることを、もっともっとたくさんの皆さんに伝えたい❣️努力じゃなくて工夫なんです。

………………………………………………

では12月も、ライブ会場で、レッスンで、皆さまにお会いできることを楽しみにしております💓

2025年11月出演予定

11月になりましたね〜(結構前に 笑)
私は11月の前半は持病の治療で歌の仕事はお休みさせていただいております🙇‍♀️🙏

来週からオンラインでの英語/日本語の語学講師業には復活しますので、生徒の皆さまにおかれましては、ご遠慮なくレッスン予約下さいませ❣️

というわけで、今月のライブはこの2本だけ♬

【11/22(金)関内Venus】
✨VENUS sisters ✨
市川美鈴, Mariko, 加藤咲希(Vo)
寺屋ナオ(Gt)
https://www.venus-hk-j.com
横浜市中区太田町2-27
ザ・バレル飛高ビル4F
045-228-8559

1st 19:40, 2nd 21:00, 3rd 22:20

この豪華メンバーが一堂に会すのはVenusならでは✨今回はクリスマス気分を先取りして、Marikoちゃんのオリジナリティ溢れるアレンジが光るクリスマス曲たちを🎄
一緒に盛り上げていただけたら嬉しいです🎉

【11/28(木)おむすびJAZZ神楽坂】
東京都新宿区神楽坂3丁目2-40 神楽坂 Co&Coビル3F
070-3115-3331
omusubijazzsnack@gmail.com
※地下鉄の飯田橋駅が最寄り駅
詳しい道順がママさんのブログにありました🚶‍♀️
https://ameblo.jp/sasa-piro/entry-12818199469.html

加藤咲希(Vo)
Sasammy(Vo & Tb)
萩原えりこ (Pf & Vo)
里見紀子(Vln)

1st 19:30, 2nd 20:45, 3rd 22:00
各30分のステージ
MC ¥3000

魅力がぶんぶんのSasammyママが切り盛りする、週の半分はJazzを中心としたライブ、半分はSnack営業という、ユニークなお店。

わーい❣️久しぶりにピアノの萩原えりこさんとヴァイオリンの里見紀子さんとご一緒させていただけるの、とっても嬉しいです❤️
えりこさんの温かくて心地良くて優しい楽しいピアノ🎹とお歌、とことんエレガントな紀子さんの美しく凛としたヴァイオリン🎻
今からとっても楽しみです✨

どちらのライブも、皆さまにお会いできますことを心待ちにしております😌🌺

【※ひとつお願い🙏※】
11/14(木)に関内Venusで予定していた企画ライブ「松本隆の歌詞の世界」、は上記の理由で延期となりました🙇‍♀️代わりに、素敵なシンガー、駒井りなちゃんが歌ってくれます❣️
りなちゃんはVenus初出演になります。ぜひぜひお運びいただけたら嬉しいです💐✨

The Lost Sweets Plays Christmas Movie Songs on Dec.11th

クリスマス”映画”ライブのお知らせです🌟


12/11(水)The Lost Sweets Plays
on Dec. 11th🎄Christmas Movie Songs🎄
at 関内Ben Tenuto, Yokohama

https://ben-tenuto.owst.jp

横浜市中区弁天通3-48 045-263-6778

The Lost Sweets are,
Saki Kato加藤咲希Vo & DJ
Taihei Asakawa浅川太平 Pf

Open 19:00
1st 19:30 DJ SET
2nd 20:00 PIANO SOLO SET
3rd 20:50 VOCAL SET

MC adv予約 ¥3000 / door当日 ¥3500
+TC ¥500

DJタイム、楽曲&映画解説、ピアノソロ、ヴォーカルライブ、プログラム付き🍫

世界には数々の美しいクリスマスソングがありますが、名作/佳作/珍作クリスマス映画も数多く存在します。このユニットでクリスマスライブをするならばということで、クリスマス映画の中で流れていたクリスマスソング特集です。アジアやアフリカでもクリスマスは盛り上がりますが、欧米では半年かけてクリスマスの準備をする地域もままあるほどです。クリスマスは異常な事態であり、だからこそ数々のドラマを生み出し続けています。

クリスマスが好きすぎる我々の解説もアレンジもライブもお楽しみに❣️

ご予約で¥500オフです☃️

10/11(金)関内Venus出演

近所のお気に入りのカフェ、ここは選曲がものすごくいい!全ての曲をShazamで調べてしまう…オスカー・ピーターソン、ピアノカルテットのときの歌が上手すぎてやばい、歌うとナット・キング・コールの音域を上にしたままみたいなそっくりな声とアプローチであることとか、リタ・ライスとか、セルマ・グレーセンとか、知らなかった歌手を知る。出てくるなりいきなり圧倒的なビリー・ホリデイとチェット・ベイカーの個性に持っていかれる。スタン・ゲッツはやっぱり恐ろしく美しいんだなとか、エラ好きのシンガーだなと思ったらエラ本人だったり。バック・クレイトンの粋、ぎゃー!次はパーカーだし…Now’s The Timeってあらためて聴くとこんなにテンポ遅かったんだ!という感じで悶絶、ただのジャズファンになってしまって逆に作業が進まない、中でも次回ライブのセットリストを組んでいく。

というわけでまったりモードの今月、唯一のソロジャズシンガーとしての出演のお知らせです。

【10/11(金)関内Venus】
https://www.venus-hk-j.com
横浜市中区太田町2-27
ザ・バレル飛高ビル4F
045-228-8559

加藤咲希(Vo)
生田さち子(Pf)

1st 19:40, 2nd 21:00, 3rd 22:20
MC+TC Gentlemen¥5000お通し付, Ladies¥4000お通し&1drink 付

ここのところオリジナル曲を混ぜたり、日本語の曲に挑戦したり、テーマを設けてのコンセプトライブが多かった気がしますが、今回は原点回帰で、プレモダンなスタンダードばかりでセットリストを組んでみました。われながら逆に新鮮!スウィングって甘くて苦くてつまりは最高でもう骨抜きになってしまいます。秋の金曜日の夜長にRelaxingな時間をお過ごしいただけますように🍂

ピアノの生田さち子さんとは本当に久しぶりの共演になります✨最後に都内でご一緒させていただいてから4年くらい経ってしまったかも!?と〜っても素敵なピアニストさんです。ご一緒させていただけるのが光栄であります。久しぶりの共演をぜひ目撃にいらして下さいね🧡

2024年9月30日の日記

とあるロックスター、続・悪人論、金原ひとみについて

怒涛の9月が終わろうとしている。歌手としては名古屋に行って、代々木NARUに初出演して、関内では松本隆特集で日本語の曲と向き合い、神楽坂にも出演2回目だった。講師としては本格的に英語講師業を再開、同時に日本語講師業も開始した。おかげさまで、リスナーの方もスチューデントの方もじわじわと増えて来ている。新約聖書には「求めよ、さらば与えられん」と書いてあった。

手術後、私は別世界に降り立つのだと思っていたけれど、本当にそうなった。何もかも、認識が全てなのだ。別世界に降り立つのだと決める、そして本当に降り立つ。私は今何にも悩んでいない。悩むのをやめると決めたからだ。また悩みたくなったら悩むのだと思う。日々いろいろな出来事は起こる。でもそれを悩みであると認識しない。ただ「出来事が起こっている」もしくは「どうするべきか考える対象」だと思う。悩みではない。量子は観測者の認識によって存在の状態が変わるのだと量子論も説明している。量子は波と粒子の性質を併せ持つ。意識は波だ。アントニオ・カルロス・ジョビンは正しい。

どんな経緯で発見したのか覚えていないのだけれど、この方のnoteが面白くて更新される度に読んでいる。
https://note.com/keigosakatsume/

この方はたぶんロックスターで、もの凄い眼光と筆力で言葉を紡ぎ、私の憧れの海際に居を構え、要請があればどこにでも赴き、人々を(たぶん主に女性、でも性の区分けなど設けていないに違いない、ただ色気も凄いので磁場が歪むのだろう)癒し、鼓舞し、叱咤激励し、慰め、生きている。坂爪さんはおっしゃる、現実を見ている場合ではないと。あまりにもそのとおりすぎる、私たちが現実と認識している世界が幻想で、私たちが幻想と認識している世界が現実なのだから。坂爪さんはこうもおっしゃる。お姉様から受けた薫陶として、「バレない悪事は悪事じゃない」「挑発はするものであって乗るものではない」「感情が揺れた時は笑え」。あまりにもそのとおりすぎる。素敵なお姉様をお持ちである。

初めてお会いしたAさんはとても良い人だった、とBさんに伝えたところ、Bさんは、いや、でも出会ったばかりでその人の裏まではわからない、悪い人の可能性だってある、と言った。私は思う、もちろん可能性は何だって無限大だ。でもAさんがもし裏で巨悪の限りを尽くしているめちゃくちゃ悪い人だったとしても、一生私に自分は良い人だと思わせることができたのなら、やはりAさんは「良い人」なのだ。他人から悪い人、と思われるよりは、良い人、と認識しておいて貰った方が、どう考えても生存戦略としてよいだろう。良い人の方が周囲からの支援を受けやすいし、自分でも自分は良い人で他人に対して善行を行うような人間である、と思っている方が、自分は悪人で罪人なのだ、という罪悪感でいっぱいの自意識より遥かに心地よいだろう。

たまに罪悪感の欠如したサイコパス性を持った人間もいるけれど(アメリカだと100人に1人くらい、文化や遺伝の影響を受けるので日本だともっと少ないらしい)、共感性を欠いた彼らは目的の為なら躊躇なく物事を推し進めることができるので、人類全体の進化や進歩の過程の中で考えたら必要な存在である。サイコパス性を持った人間は、知性が一定の基準に達している場合、生存戦略としてきちんと良い人のフリができる。

ということは、人に悪人と認識される人間とは、生存戦略としてせめて良い人のフリをすることもできない、頭の弱い(宮台真司節)、つまりは生命力の弱い人間なのかもしれない。憎むべきどころか慈悲の対象である。本当の悪人は、誰にもバレないように悪事を働く。誰かひとりにでもバレてしまえば、逮捕されるなり、噂が立つなりして、悪事を働く場がどんどん減っていき、最終的には何もできなくなるからだ。

最近あらためて金原ひとみを読んでいる。私は芥川賞を受賞した彼女の処女作『蛇にピアス』を読んだときに思った、So what? 彼女が描いたのは私が、私たちが、あの頃生きていた世界の現実だった。金原ひとみの父親が当時から名の知れていた翻訳家の金原瑞人だと知った近所に住んでいた年上の男性は、もし自分の子供がこんな小説を書いたらどうしてよいかわからない、と言った。でもお兄さん、これが私たちの現実なんです、と思ったけれど言わなかった。

『蛇にピアス』には共感しかなかった、だから同族嫌悪に近いものがあったのかもしれない。私は救いが欲しかった。『蛇にピアス』には救いがなかった。だからSo what? と逃げるしかなかった。次作『アッシュベイビー』にも救いがなかった。そして私は金原ひとみを読まなくなった。その約20年後、書店で彼女の新作を見つけた、『パリの砂漠、東京の蜃気楼』。彼女がパリに住んでいた頃のことを含めたエッセイだった。

私は自分がストックホルムに断続的に住んでいた経験から、ヨーロッパに住んでいた/いる女性のエッセイに弱い。久しぶりに彼女の著作を手に取ってみる。凄い。エッセイと小説の文体が全く同じだ。この人は全部私小説、もしくは私小説風の作風で、本当に毎回血を流しながら書いていたんだ。表紙の彼女は20年前と同じように、いや、20年前よりも、神々しいとさえ言える美を纏っていた。この人は、自分でしかあれない自分として真摯に生きてきたのだ。それでこんなに美しく、正しく成長したのだ。

続けて読んだのは『軽薄』。禁断の愛と言ってしまえば陳腐になるけれど、極限状態での究極の愛が描かれている。凄い、凄い凄い、こんな境地に達していたのか。以前一部引用した川上未映子の言葉に通ずるものがあるかもしれない。

次に『オートフィクション』、自伝的私小説風小説の最終形態!谷崎賞受賞の『アンソーシャル ディスタンス』、「コロナ禍で、みんなも自分自身ももがき苦しんでいる。その声を書くしかないのではないかと思った」、なんて真摯な。そしてここ最近矢継ぎ早に出版されているのが、一見して今までの作風とはがらりと変わった、つまり私小説風でなくなった『腹を空かせた勇者ども』、『ハジケテマザレ』等。素晴らしい、素晴らしすぎる、臨界点越えからの転換。この天才作家には、あれもこれも書けるのだ。もちろん私小説だってまたいつでも書けるのだろう。

畏れ多くも同族嫌悪で避けていたのかもしれない私は、金原ひとみに回帰し、20年越しに救われている。ここにはほんとうのことが書かれている。『蛇にピアス』の少女は成長し、So what? の答えをくれたのだ!それは20年間彼女がとにかく真摯に生き、書き続けたからだ。20年はまたたきの一瞬、全てはおとぎ話。金原ひとみは、今いちばん日本で研ぎ澄まされた、書くことと向き合い続け、輝き続けている、唯一無二の文学者である。

十代の私は思っていた。ほんとうのことなんて書いてなんになるの。でも今ならわかる。ほんとうのことも書けない人間に、ほんとう以外の何かを紡ぎ出せるわけがない。彼女は強く、私は弱かった。その人がそうでしかあれないという生を生き切っている姿は恐ろしいほど美しく、その圧倒的な美に人は平伏すのだ。

※この写真は7月の手術直前に今年はもう今しか海に入るチャンスがない!と思い滑り込みで海に行ったときのもの。