Lilla Flickaニュース!

本日のLilla Flickaニュース💖💚

ネタがありすぎて追いつきません〜😱✨が、できるだけ網羅してみる我が試み❣️


タワーレコード新宿店と渋谷店にて展開中🌈
1/25(水)全国販売開始のLilla Flicka & 新音楽制作工房名義の1stアルバム『通過儀礼/Initiation』

両店舗に行ってご挨拶✨コメントカードを書いてきたよ💖作品が店頭に並んでるのって嬉しいね😃Thank youuu🧡


CDジャーナルのサイトから発信、Yahooニュースにもなってる😳✨Lilla Flickaの新作インタヴュー、我ながらめちゃ面白いのでぜひ読んでくださーい❣️何が面白いって、インタヴュワー猿渡剛さんの文章が面白い😆昔のジャズ雑誌のライターさんみたいな粋を感じます。私はいつもの私で言葉の量がマッシヴなので、飛ばして前後だけ読んでください(笑)

CDジャーナル掲載インタヴュー
https://news.yahoo.co.jp/articles/efb3496e336cb078a82c43a02fa66a33477a29bd


1/25(水)に全国発売したてほやほや✨
CDのご購入、配信でお聴きの方もこちらのリンクからどうぞ❣️
https://linktr.ee/Lilla_Flicka_and_SHIN_ON_GAK?fbclid=IwAR1rXNeLNQid4XFrXumPYOQLRoZ8-WaM-nO1BN3yfGk-ASI2Hmb9i3I8lP8


音楽サイト、「リアルサウンド」でもニュース記事にしていただいてます💜

リリース情報
https://realsound.jp/2023/01/post-1242004.html

インタヴュー記事(これも長いけど面白いよ!菊地成孔代表のコメントもあるし!未読の方はぜひ✨こちらは私のマッシヴな言葉をライターさんが簡潔にまとめてくれてるので読みやすいかもね?)
https://realsound.jp/2022/12/post-1198403.html

ふー、とりいそぎこんな感じ!めまぐるしい毎日ですが、みんな付いてきてねー?🖖💖

『通過儀礼/Initiation』全国発売開始!

Lilla Flicka & 新音楽制作工房1stアルバム
『通過儀礼/Initiation』のCDが遂に1/25(水)全国のストアで販売開始🎉Amazonでも買えるようになるよ💖💚

The 1st album by Lilla Flicka & SHIN-ON-GAK “Initiation” will be out national & world widely on Amazon & everywhere on 25th Jan.

アーティスト・ヤシマロパちゃん作の豪華28Pブックレット、全曲対訳&イメージデザイン付き❣️

中身をチラ見せ✨

サインが欲しい人はここから買ってね↓
https://kogumasound.base.shop/items/69350324

Sweet Georgia Brown対訳と1/16ライブのお知らせ

ジャズスタンダード
Sweet Georgia Brown(対訳)

Verse 1:
She just got here yesterday
Things are hot here now they say
There’s a big change in town
昨日彼女が街にやってきた
彼らが言うには、すでに熱は高まっている
大きな変化が街に訪れた

Gals are jealous, there’s no doubt
All the guys just rave about
Sweet, Sweet Georgia Brown
女性陣は嫉妬する、疑いようもなく
男達はみんな熱狂の渦にいる
可愛い、可愛いジョージア・ブラウン

And ever since she came
The common folks all claim, say;
(※注1)
彼女が来て以来、世間一般の皆さんは
口を揃えて言っている

Chorus 1:
No gal made has got a shade on
Sweet Georgia Brown
Two left feet, but oh, so neat has
Sweet Georgia Brown
どんなに魅了的な女性も彼女には敵わない
超絶可愛いジョージア・ブラウン
そんなに踊りは得意な方じゃないけど
でもめちゃくちゃ綺麗で品があって
セクシーなジョージア・ブラウン

They all sigh and wanna die for
Sweet Georgia Brown
I’ll tell you just why
You know I don’t lie (not much!)
みんなが溜息をついて、彼女の為に死にたいとさえ思う
超絶可愛いジョージア・ブラウン
なんでか教えてあげようか?
私が嘘をつかないって知っているでしょう
(そんなにはね!)

It’s been said she knocks ‘em dead
When she lands in town
Since she came why it’s a shame
How she’s cooled ‘em down
彼女はその魅力で人を殺すことができる
街に降り立った瞬間に
全ての人間が黙りこくったことは
何の不思議でもない

Fellas that she can’t get are
Fellas that she ain’t met
Georgia claimed her, Georgia named her
Sweet Georgia Brown
彼女がモノにできない男達は(※注2)
彼女がまだ会ったことのない男達だけ
ジョージア州が宣言したの(※注3)
ジョージア州が彼女を名付けたの
スウィート・ジョージア・ブラウン

※注1
ここの”common”を”colored”としているヴァージョンの歌詞も多いけれど、”colored”とは「有色人種」のことなので死語。”common”を使うと「パンピー」的な少し皮肉を込めた意味になります。

※注2
ここの修辞技巧がわからないと意味が取れない。
Fellas that she can’t get が長い主語で”that”は関係代名詞。”that”以下が”Fellas”の説明になっている。areが付いてこれが述語動詞「彼女がgetできない男達とは」。

その後続き、Fellas that she ain’t metも同じように関係代名詞が使われている。”that”以下が”Fellas”の説明。FellasはどんなFellasか、彼女がまだ会ったことのないFellas。ご存じ”ain’t“は、時制も数も関係なく使える否定のスラング。

ここの文章の構成は、単純化すると、
「〜は、〜だ。」。
「〜」の部分、両方とも関係代名詞が使われているので、どこが述語動詞(文章の中でいちばん中心となる動詞)か把握しないと意味がわからなくなるので気をつけましょう。

※注3
ネットで検索したところ、どの和訳でもここの部分で苦労しているみたいだったけど、何のことはない、英語版のWikipediaに説明がありました。曲の作詞家は実在した自分の娘のGeorgia Brownちゃんに捧げてこの曲の歌詞のアイデアを思いついたらしいのだけど、それを耳にしたGeogia州の下院議員が、この子がジョーシア州に因んで名付けられたことを州議会で宣言する、と言う流れがあったらしいです。

そして、前置きがすんごい長いのですが(読んでくれる人いるのか 笑。いたら愛しています!)この名曲「Sweet Georgia Brown」を含んだ新作アルバム『Sweet & Lowdown』は限定生産だったのですが、おかげさまで売り切れました!でもにゃにゃんと、数枚サンプル盤を発見!

明日1/16(月)関内Venusのライブに持っていきます🧡

いろいろな山場を越えて、全速力で走ってきた後の不思議な気持ちです。最近歌っていなかった、ジャズを歌い始めた頃に歌っていた楽曲たちを発掘して、何曲か歌ってみたいなと思っています。ひとつひとつが音との、お客様との一期一会で、大切なライブです。セットの合間には、最近起きた出来事のお話をしたり、したいですね。

1/16(月)関内Venus🌟

https://www.venus-hk-j.com

横浜市中区太田町2-27ザ・バレル飛高ビル4F

045-228-8559

浅川太平(Pf.)
1st 19:40, 2nd 21:00, 3rd 22:20

お越しをお待ちしております😌

Lilla Flicka & 新音楽制作工房『通過儀礼/Initiation』 本日デジタルリリース!

Finally, the 1st album “通過儀礼/Initiation” by Lilla Flicka & SHIN-ON-GAK has just been released digitally on all the music streaming sites all over the world🌈💜✨

遂に、Lilla Flicka & 新音楽制作工房名義の1stアルバム『通過儀礼/Initiation』があらゆる音楽配信サイトでデジタルリリースされました🌈💜✨

https://big-up.style/v5H1vxm6UU

I love you all who collaborated with me to make this album, I love you all who listen to this album in the past, right now, and in the future from the bottom of my heart. May this beautiful music save your loneliness as it saved my loneliness🌟

このアルバム制作に携わってくれた全ての方、そして過去、現在、未来におけるこのアルバムのリスナーの皆さんを、心から愛しています。この美しい音楽が、私の孤独を救ってくれたように、貴方の孤独を救いますように🌟

[Epilogue]

I felt like I would die. I don’t mean I want to die. I thought I might die since I could let this beauty out to the world. Since I did everything that I could, I thought my role in this world may have been done. But if I go to bed tonight and if I can still open my eyes tomorrow morning as I am, I’ll be very grateful. Then I swear, I’ll dedicate myself to where music and literature cross as I have done so. 

【エピローグ】

私は明日死ぬかもしれないと思う。死にたい、ではなく、死ぬのではないかと思う。こんなに美しいものを世界に表出させることができて、できることは全て最大限やって、ひとつの役目が終わったのではないかと。でももし、今夜私が眠り、明日また私として目が覚めることができたなら、感謝し、音楽と文学の交差するところに、今までもそうであったように、身を捧げて生きていくことを誓います。

2023/1/16関内ヴィナスJAZZ歌い初め

言語とは、引用、引用、引用のシステムにほかならないのです!とボルヘスは言ったとか言わないとか。音楽も人間も、というかあらゆる万物が。人間とは、引用、引用、引用のシステムにほかならないのです(神の)!著作権とか土地とか財産の所有ってまじでなんなの、と無活動無修正アナーキストは思うのでした。

私の今年の歌い初めはこちら✨

1/16(月)は、横浜のホーム、関内ヴィナスに出演します🌟
https://www.venus-hk-j.com

浅川太平(Pf.)
1st 19:40, 2nd 21:00, 3rd 22:20

ジャズボーカルとリスナーは既に知っていることだから、あたりまえすぎてわざわざ言ったりしないんだけど、新年の野暮を。浅川さんの歌伴はやばいです(もちろんdopeの意味で)。インストも全く別の方向にめちゃくちゃやばいけど。本当に周りに天才しかいなくて困ったな〜(嘘、困ってない、楽しすぎる)。天才に恵まれ続ける人生です。

写真は「新しい家族が増えました」。最近よくこのひとと一緒に寝てまーす。

Merry Christmas! コグマサウンドラインナップ☆

God Jul(もちろんスウェーデン語)
🌟🎄

ただいまカフェで作業中〜☕️
ぜんぜんしあわせ。やるべきことをやっているのですから〜😊

ふと思いついて、12/25〜26の間にKOGUMA Sound(私の自主レーベル)のグッズをご購入くださった素敵な紳士淑女の皆さまには、おひとりおひとりに宛てた手書きのクリスマスカード付きで、発送させていただきます❤️

有料ライブ動画ご購入の場合は、こちらもおひとりおひとりに宛てたボイスメッセージをネット経由でお送りします✨

ご自身への、ひいては私へのプレゼントに(お願いしますっ🙏)いかがですか😆

KOGUMA Soundショップはこちら↓
https://kogumasound.base.shop

💚グッズラインナップ💚

【有料動画】
11/29にJZ Bratで開催し、ご好評いただきました『Saki Kato Sings Woody Allen』ライブのハイライトを約40分に凝縮✨
来れなかった方も、お越しくださった方も、ぜひ❣️
https://kogumasound.base.shop/items/69950716

【CD】
Lilla Flicka & 新音楽制作工房
『通過儀礼/Initiation』¥3,000
オリジナル曲のみで構成された極上のPOPS!
https://kogumasound.base.shop/items/69350324

【CD】
加藤咲希
『Anything Blue』¥3,000
クラウドファンディングで作らせていただいた私のデビューアルバム。トオイダイスケさんプロデュース、菊地成孔さん参加。
https://kogumasound.base.shop/items/69351960

【CD】
加藤咲希/浅川太平 ¥2,000
『Sweet & Lowdown』
ウディ・アレンの映画音楽のみでスウィンギーに。できたてほやほや、ジャズシンガーとしての2枚目。
https://kogumasound.base.shop/items/69349778

【2023年版卓上カレンダー】
『When Summer Comes』¥2,000
Oscar Petersonの楽曲にインスパイアされて、夏の海で撮った撮り下ろし写真をメインに。(※残り僅か❣️)
https://kogumasound.base.shop/items/69350155

【DVD/ブルーレイ】
『The Documentary of Anything Blue』
¥6,500
デビューアルバム、『Anything Blue』の制作&ツアードキュメンタリー。
菊地成孔さん、小川恵理紗ちゃん、今をときめくミュージシャンのインタビューも✨
私がニコニコしながら不穏なことを言っているのがチャームポイント(と思っていただきたい)…。
DVD
https://kogumasound.base.shop/items/69350594

ブルーレイ
https://kogumasound.base.shop/items/69351764

ではでは、サンタさんたちの温かい応援、お待ちしておりまーす✨

『通過儀礼/Initiation』全曲✨試聴動画公開 

Lilla Flicka & 新音楽制作工房SHIN-ON-GAK

1st Album『通過儀礼/Initiation』

You can listen to all the songs in the album here! 

✨全曲✨試聴動画公開🎉🌈💟

全曲試聴はこちら⤵︎

ご購入はこちら⤵︎

https://kogumasound.base.shop/items/69350324

恋という知恵の実を食べて少女たちは大人になるーすべての心の乙女に捧げる恋愛奇譚12曲。

菊地成孔率いる音楽制作ギルド「新音楽制作工房」初のプロデュースワークとなる、バイリンガル・シンガーソングライターLilla Flicka(リッラフリッカ)の恍惚異空間POPアルバム!

みんな聴いてね〜🍓

ライブ動画販売開始のお知らせ

【✨ライブ動画販売開始のお知らせ✨】

おかげさまでご好評いただきました、2022年11月29日(火)渋谷JZ Brat で開催された“Saki Kato Sings Woody Allen” のライブ動画を有料配信させていただくことになりました❣️

たった一夜限りのスペシャルライブでしたので、日程が合わなかったり、遠方にお住まいの方からのご要望もあり、配信させていただく運びとなりました。ぜひ動画でお楽しみいただけましたら嬉しいです。

ライブのハイライトを凝縮した全7曲を収録🌟

【収録曲】

1.Cheek To Cheek

2.Poor Butterfly

3.He’s Funny That Way

4.What Is This Thing Called Love?

5.No Moon At All

6.I Can’t Believe That You’re In Love With Me

7.Sweet Georgia Brown

【出演】

加藤咲希(Vo.)

谷口英治(Cl.)

浅川太平(Pf.)

浅利史花(Gt.)

大塚義将(Ba.)

【価格】

¥2,200(税込)

ご購入下さった方には動画へのリンクをお送りいたします。

ご購入はこちらからお願いします↓

https://kogumasound.base.shop/items/69950716

フライヤーより↓

加藤咲希が自身のジャズボーカルのルーツである映画監督ウディ・アレンの作品の中で流れていた往年の名曲を歌った、一夜限りのスペシャルライブ。

共演メンバーは谷口英治(Cl)、浅利史花(Gt)、大塚義将(Ba)という日本屈指のスウィングの名手達。

全曲のオリジナルアレンジを自身のリーダー作のみならずボーカルのプロデュースワークでも才気煥発な浅川太平(Pf)が担った。

………………………………………………………

スウィングの名手の皆さまとのご機嫌なスペシャルライブ、ぜひぜひご覧下さいませ〜❣️

12/18(日)多摩センターWarp出演

ただいまー!加藤咲希名義、今年最後のソロジャズライブのお知らせです♫

12/18(日)

多摩センターWarp

OPEN 14:30

1st 15:00-15:50

2nd 16:20-17:10

入替なし 

17:30- セッション

Ticket ¥3,000

https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/021ce9nwtwn21.html

加藤咲希(vo.)

浅川太平(Pf.)

おかげさまで好評を博しました、先日渋谷JZ Bratで開催した映画監督ウディ・アレンの作品の中で流れていた往年の名曲を歌う、スペシャルライブ、クリスマス特別編です🎄❤️

初出演となります、多摩センターにあるWarpは隠れ家的なイベントスペース。

後半にはジャムセッションタイムも。もちろんライブ観覧のみの方もウェルカムです✨

ライブ後は和気藹々と一緒に楽しみましょう〜😊🎉

今年もクリスマスソングを歌う機会に恵まれて大変光栄に思います。

お越しをお待ちしております🌟

双子アルバム『Anything Blue』と『通過儀礼』

あらためて、Lilla Flicka & 新音楽制作工房名義の1stアルバム『通過儀礼/Initiation』のリリースパーティーにお越し下さった皆さまありがとうございました🌈💟✨

しばらく燃え尽きてました…

そして復活❣️

菊地成孔さん、sekiちゃん、Satōちゃん、DJアクトの皆さん凄かった、、、Lilla Flickaのアクトで共演してくれたdjaponさん、凄腕ラッパーのDTchainsawさん、素晴らしかった。感謝です。

ジャズを歌っていることによってお知り合いになれた方々もお越し下さって。あの素敵なジャズシンガーさんまで✨感激でした🥺💖

アルバム『通過儀礼/Initiation』は来年1月の全国流通に先行して、ここで販売してます🌟

https://kogumasound.base.shop/

菊地成孔さん率いる音楽制作ギルド「新音楽制作工房」のプロデュースのもと、2020年代における極上のポップスを生み出すべく!1年以上かけて、全てを込めて、丁寧に作りました。

過去、現在、未来におけるポップスの良いところ取りの全12曲。R&B、hiphop、ネオソウル、シューゲイザー、JAZZ、テクノ、現代音楽、ロック、オルタナ…

日本語と英語をベースに、スウェーデン語とポルトガル語の楽曲も。アンファンテリブル達の恐ろしいほどの才能の応酬。もうこれ以上はないという極上J-POPの最前線です。

種明かしをすると、Lilla Flicka名義のこのアルバム『通過儀礼/Initiation』は、加藤咲希名義のデビューアルバム『Anything Blue』との双子アルバムなんです。

加藤咲希とLilla Flickaがふたりでひとつなのと同じように、『Anything Blue』と『通過儀礼』もふたつでひとつ。

クラウドファンディングによる皆さまの応援でデビューアルバムが作れることになったとき、私は師匠の菊地成孔さんに相談しました。元は『Anyhting Blue』の内容は、私の今までの音楽的なルーツを年代ごとに分け、100年間の各ディケイドから1曲選んで、ジャズアレンジを施す、という、もっともっとマッシヴかつジャズとポップスが混ざった内容になる予定だったのです。それに対する菊地さんのアドヴァイスは、とてもよいと思うけれど、でもジャズサイドとポップサイドを分けてふたつ作ってもみてもいいんじゃないかな?というものでした。それを聞いて、とてもしっくりきて、ほんとうにそのとおりだと思いました。ミクスチャーは美しいけれど、いつでも何でも全部混ぜなくてもよいですよね。

私は夢見る(そして常に死と隣接している)魚座なのですが、人生に双子座が溢れているのでした。大切なものは必ずふたつある。日本語と英語、音楽と文学、日本とスウェーデン、ジャズとポップス。師匠の菊地成孔さんも『Anything Blue』のプロデューサーであり『通過儀礼/Initiation』の原案協力者でもあるトオイダイスケさんも双子座です。

そしてまず『Anything Blue』ができ上がりました。去年の夏です。このアルバムに対する想いは去年たくさん書いたので割愛しますが、『Anything Blue』のツアーをひととおり終えると、今度は『通過儀礼/Initiation』の制作に本格的に乗り出しました。

比較論になりますが、ジャズという音楽は、レコーディングのときまでに、それぞれの音楽家がどこまで何を積み上げてきたか、そしてその瞬間に何の発露があるのか、どういった環境や機材で録音するのか、というところに焦点を置く場合が多いと思います。

ポップスの場合は『Pet Sounds』の制作におけるブライアン・ウィルソンしかり、スタジオに籠もって(現代においては自室に籠もってDAW=デジタルオーディオワークステーションで)試行錯誤する作業時間が、レコーディング時間の何倍も必要な場合が多いです。『通過儀礼/initiation』の制作過程もまさしくその過程を辿りました。

しかも今回は12人のビートメイカーさんに1人1曲、制作を依頼したわけですから、そのやりとりの量は、結果として、気が遠くなるほどの膨大なものとなりました。皆さん根気強く付き合ってくださいました。

ほとんどの曲は私が作詞しましたが、他の方が歌詞をつけてくれた曲が3曲あります。素晴らしい歌詞を書いてくれた林太一さん(パンとサーカス)、Kristofer Laiosさん、花守コウさん。

全体を見通しての方向づけとコーラスアレンジをしてくださったのはジャズピアニストの浅川太平さんです。

アニメーションによる2本のMVとアルバムのアートワークはヤシマロパさん。アルバムはグッズとして持っていて楽しい、素敵な作品に仕上げてくださいました。ブックレットをめくると、一曲、一曲に対してアートワークがあり、対訳があります。

最新の宇宙人MVは影丘道さんの作品。もの凄いクオリティで、まさか監督とヘアメイクちゃんと私の3人だけで作ったなんて誰も気づくまい…。

たくさんの方々のご尽力によってこのアルバムができました。

制作に関わってくださった方、全員が恐ろしいほどの才能と個性を持っていました。

(余談ですが、菊地成孔さん、浅川太平さん、トオイダイスケさんは似ています。作風とパーソナリティーは全く違って三者三様ですが、全員異常に頭の回転が速く、直感に優れ、もの凄く判断が早く、そしてその判断は常に正しい。私は天才たちの文字どおり天賦の才を、尊敬し、畏怖し、感謝するばかりです。)

私は恋をするように、そして小説を書くようにしか音楽ができないので、出来上がったのは12篇の恋愛綺譚。

この一年、ずーっとこのアルバムを作っていました。冬、春、夏、秋。そしてまた冬がやってきました。途中コロナに罹患して、後遺症で思うように歌えず、一度レコーディングが止まりました。それでもボイトレに通い、体の治療を受け、何とか歌えるくらいまでに回復。エンジニアの向啓介さんが何とか録ってくれました。そのエンジニアさんもコロナになりました。罹患中も遠隔でミキシングしてくれました。あのとき歌録りし、ミックスした曲にはギリギリの美しさがあります。必ずしも、肉体が健康だからよい音楽ができるわけではない。

繰り返しますが、この一年、このアルバム制作と、Saki Kato Sings Woody Allenの準備のみ(つまり『Sweet & Lowdown』の準備のみ)、してきました。たくさんのライブブッキングのご依頼を断ってしまいました。友人にも家族にも会いに行けていない。ほんとうに他のことをする余裕がなかったんです。秋になって制作がいよいよ佳境に入り、配信も開始すると(今はお休みをいただいてますが)、一日二食を摂る時間もなくなり、1ヶ月で5キロ痩せました。(ダイエットしているときは全く痩せなかったのに。カミサマは酷なものです)でも、とにかくこのアルバムは今出しておかないといけなかった。

だって『Anthing Blue』はもう出てしまっているのだから。始めたことは終わらせないといけない。

(ん?夏にスウェーデンとトルコに行ってたじゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あれは自分のLilla Flickaとしてのアイデンティティを確かめる為に、そして喪失を得る為に、行かざるを得なかったので、もはや仕事の、というかアルバム制作の一部との認識です)

紋切り型の言い回しにはなりますが、捨て曲なし、とはこのことです。12曲全曲シングルカットできます。どの曲をシングルカットしたとしても、同じくらい売れたと思います。実際に6曲はシングルカットしましたが、もうアルバムが出てしまうので、全曲シングルカットはできず。というか、ほんとうに全曲シングルカットしたら、アルバム発売という概念が崩壊してしまうのでできず。とにかく聴いていただきたいです。

この音楽が必要な方のところに届きますように。音楽という錬金術を通して私の憂鬱が官能に、絶望が歓喜に生まれ変わったように、貴方の憂鬱が官能に、絶望が歓喜に生まれ変わりますように。

【💠エピローグ💠】

現実の出来事は、ある時代が終わって、次の瞬間から、すぐに次の時代が始まる、ということは少ないです。何でもモーフィングしてゆく、グラデーションなんです。徐々に変化して、いつの間にやら入れ替わっている。何かが終わる前には、既に何かが始まっていたりする。

短い間に、『Anything Blue』、『Sweet & Lowdown』、『通過儀礼/Initiation』

3枚のアルバムを出しましたが、整理すると、内実はこうです。

『Anything Blue』と『通過儀礼/Initiation』が双子アルバム、ふたつでひとつ。私のデビューアルバム2枚組です。コロナ騒動とともに始まったクラウドファンディングから約3年。3年かけてのデビューがもうすぐ完了します。

『Sweet & Lowdown』は新世界の始まり。実質上のセカンドアルバムです。

全部おすすめです。私の過去は貴方の未来、貴方の過去は私の未来だから。集合無意識下で全ては繋がっているのだと、ユング派の私は思います。だから自分のことを突き詰める。どんどん下りて、もしくは上がっていった結果、初めてそこで貴方と、世界と、繋がることができる。私はとても孤独だから、寂しくて、貴方と繋がりたくて、この作品たちを作りました。

新世界『Sweet & Lowdown』関連のライブが12/18に多摩センターでありますが、長くなってしまったので詳細はまた後ほど!

最後に、新音楽制作工房19人中『通過儀礼/Initiation』の制作に携わってくれた12人のお名前を記載したいと思います。これから世界で活躍するべき/既にしているアンファンテリブルたちです。

<伊藤佑輔/Keysa>

作詞作曲歌唱朗読たまにラップをこなす音楽家。特技は鏡文字を書くのが早いこと。

<seki>

トラックメイカー。

<高橋大地>

深夜に活動し、USビルボードチャートのTV番組を毎週欠かさず礼拝するビート提供者。得意分野は野太い低音で殴りつけるヒップホップ系。

(NHKドラマ『岸辺露伴は動かない』/映画『北新宿2055』/ペペ・トルメント・アスカラールに共作曲など)

<川又僖矩>

明るいビートメイカー。

<田島浩一郎>

自称音楽家・トラック製造業。

<花守コウ>

2010年より電子音楽の楽曲制作、ライブを行う。

エレクトロニカ、テクノ、ハウスとジャンルを越境して様々なクラブイベントに参加。

ラップトップのライブに特化したイベントの副主宰、楽曲提供等、活動の幅を広げている。

<Satō>

ビートメイカー。

<OGAWA SEIJI>

コンポーザー。

<DTchainsaw>

DJ EIJI,Mummy-D(ライムスター)や菊地成孔主催イベント等へ出演。キャリア26年。ビートにスティッキーに絡む独自のリズム解釈は世界レベルでも類を見ない。唯一無二のスキルを持つリリシスト。

<djapon/ぢゃぽん>

 鹿児島生まれのブラジル帰り。サブカル拗らせ中年センチメンタリスト。「村上主義者」が高じてスワローズファン。菊地成孔スクーラーのDJ &トラックメイカー。

<上野山純平>

作曲家、トラックメイカー。

オーニソロジー、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない」に楽曲提供。