双子アルバム『Anything Blue』と『通過儀礼』

あらためて、Lilla Flicka & 新音楽制作工房名義の1stアルバム『通過儀礼/Initiation』のリリースパーティーにお越し下さった皆さまありがとうございました🌈💟✨

しばらく燃え尽きてました…

そして復活❣️

菊地成孔さん、sekiちゃん、Satōちゃん、DJアクトの皆さん凄かった、、、Lilla Flickaのアクトで共演してくれたdjaponさん、凄腕ラッパーのDTchainsawさん、素晴らしかった。感謝です。

ジャズを歌っていることによってお知り合いになれた方々もお越し下さって。あの素敵なジャズシンガーさんまで✨感激でした🥺💖

アルバム『通過儀礼/Initiation』は来年1月の全国流通に先行して、ここで販売してます🌟

https://kogumasound.base.shop/

菊地成孔さん率いる音楽制作ギルド「新音楽制作工房」のプロデュースのもと、2020年代における極上のポップスを生み出すべく!1年以上かけて、全てを込めて、丁寧に作りました。

過去、現在、未来におけるポップスの良いところ取りの全12曲。R&B、hiphop、ネオソウル、シューゲイザー、JAZZ、テクノ、現代音楽、ロック、オルタナ…

日本語と英語をベースに、スウェーデン語とポルトガル語の楽曲も。アンファンテリブル達の恐ろしいほどの才能の応酬。もうこれ以上はないという極上J-POPの最前線です。

種明かしをすると、Lilla Flicka名義のこのアルバム『通過儀礼/Initiation』は、加藤咲希名義のデビューアルバム『Anything Blue』との双子アルバムなんです。

加藤咲希とLilla Flickaがふたりでひとつなのと同じように、『Anything Blue』と『通過儀礼』もふたつでひとつ。

クラウドファンディングによる皆さまの応援でデビューアルバムが作れることになったとき、私は師匠の菊地成孔さんに相談しました。元は『Anyhting Blue』の内容は、私の今までの音楽的なルーツを年代ごとに分け、100年間の各ディケイドから1曲選んで、ジャズアレンジを施す、という、もっともっとマッシヴかつジャズとポップスが混ざった内容になる予定だったのです。それに対する菊地さんのアドヴァイスは、とてもよいと思うけれど、でもジャズサイドとポップサイドを分けてふたつ作ってもみてもいいんじゃないかな?というものでした。それを聞いて、とてもしっくりきて、ほんとうにそのとおりだと思いました。ミクスチャーは美しいけれど、いつでも何でも全部混ぜなくてもよいですよね。

私は夢見る(そして常に死と隣接している)魚座なのですが、人生に双子座が溢れているのでした。大切なものは必ずふたつある。日本語と英語、音楽と文学、日本とスウェーデン、ジャズとポップス。師匠の菊地成孔さんも『Anything Blue』のプロデューサーであり『通過儀礼/Initiation』の原案協力者でもあるトオイダイスケさんも双子座です。

そしてまず『Anything Blue』ができ上がりました。去年の夏です。このアルバムに対する想いは去年たくさん書いたので割愛しますが、『Anything Blue』のツアーをひととおり終えると、今度は『通過儀礼/Initiation』の制作に本格的に乗り出しました。

比較論になりますが、ジャズという音楽は、レコーディングのときまでに、それぞれの音楽家がどこまで何を積み上げてきたか、そしてその瞬間に何の発露があるのか、どういった環境や機材で録音するのか、というところに焦点を置く場合が多いと思います。

ポップスの場合は『Pet Sounds』の制作におけるブライアン・ウィルソンしかり、スタジオに籠もって(現代においては自室に籠もってDAW=デジタルオーディオワークステーションで)試行錯誤する作業時間が、レコーディング時間の何倍も必要な場合が多いです。『通過儀礼/initiation』の制作過程もまさしくその過程を辿りました。

しかも今回は12人のビートメイカーさんに1人1曲、制作を依頼したわけですから、そのやりとりの量は、結果として、気が遠くなるほどの膨大なものとなりました。皆さん根気強く付き合ってくださいました。

ほとんどの曲は私が作詞しましたが、他の方が歌詞をつけてくれた曲が3曲あります。素晴らしい歌詞を書いてくれた林太一さん(パンとサーカス)、Kristofer Laiosさん、花守コウさん。

全体を見通しての方向づけとコーラスアレンジをしてくださったのはジャズピアニストの浅川太平さんです。

アニメーションによる2本のMVとアルバムのアートワークはヤシマロパさん。アルバムはグッズとして持っていて楽しい、素敵な作品に仕上げてくださいました。ブックレットをめくると、一曲、一曲に対してアートワークがあり、対訳があります。

最新の宇宙人MVは影丘道さんの作品。もの凄いクオリティで、まさか監督とヘアメイクちゃんと私の3人だけで作ったなんて誰も気づくまい…。

たくさんの方々のご尽力によってこのアルバムができました。

制作に関わってくださった方、全員が恐ろしいほどの才能と個性を持っていました。

(余談ですが、菊地成孔さん、浅川太平さん、トオイダイスケさんは似ています。作風とパーソナリティーは全く違って三者三様ですが、全員異常に頭の回転が速く、直感に優れ、もの凄く判断が早く、そしてその判断は常に正しい。私は天才たちの文字どおり天賦の才を、尊敬し、畏怖し、感謝するばかりです。)

私は恋をするように、そして小説を書くようにしか音楽ができないので、出来上がったのは12篇の恋愛綺譚。

この一年、ずーっとこのアルバムを作っていました。冬、春、夏、秋。そしてまた冬がやってきました。途中コロナに罹患して、後遺症で思うように歌えず、一度レコーディングが止まりました。それでもボイトレに通い、体の治療を受け、何とか歌えるくらいまでに回復。エンジニアの向啓介さんが何とか録ってくれました。そのエンジニアさんもコロナになりました。罹患中も遠隔でミキシングしてくれました。あのとき歌録りし、ミックスした曲にはギリギリの美しさがあります。必ずしも、肉体が健康だからよい音楽ができるわけではない。

繰り返しますが、この一年、このアルバム制作と、Saki Kato Sings Woody Allenの準備のみ(つまり『Sweet & Lowdown』の準備のみ)、してきました。たくさんのライブブッキングのご依頼を断ってしまいました。友人にも家族にも会いに行けていない。ほんとうに他のことをする余裕がなかったんです。秋になって制作がいよいよ佳境に入り、配信も開始すると(今はお休みをいただいてますが)、一日二食を摂る時間もなくなり、1ヶ月で5キロ痩せました。(ダイエットしているときは全く痩せなかったのに。カミサマは酷なものです)でも、とにかくこのアルバムは今出しておかないといけなかった。

だって『Anthing Blue』はもう出てしまっているのだから。始めたことは終わらせないといけない。

(ん?夏にスウェーデンとトルコに行ってたじゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あれは自分のLilla Flickaとしてのアイデンティティを確かめる為に、そして喪失を得る為に、行かざるを得なかったので、もはや仕事の、というかアルバム制作の一部との認識です)

紋切り型の言い回しにはなりますが、捨て曲なし、とはこのことです。12曲全曲シングルカットできます。どの曲をシングルカットしたとしても、同じくらい売れたと思います。実際に6曲はシングルカットしましたが、もうアルバムが出てしまうので、全曲シングルカットはできず。というか、ほんとうに全曲シングルカットしたら、アルバム発売という概念が崩壊してしまうのでできず。とにかく聴いていただきたいです。

この音楽が必要な方のところに届きますように。音楽という錬金術を通して私の憂鬱が官能に、絶望が歓喜に生まれ変わったように、貴方の憂鬱が官能に、絶望が歓喜に生まれ変わりますように。

【💠エピローグ💠】

現実の出来事は、ある時代が終わって、次の瞬間から、すぐに次の時代が始まる、ということは少ないです。何でもモーフィングしてゆく、グラデーションなんです。徐々に変化して、いつの間にやら入れ替わっている。何かが終わる前には、既に何かが始まっていたりする。

短い間に、『Anything Blue』、『Sweet & Lowdown』、『通過儀礼/Initiation』

3枚のアルバムを出しましたが、整理すると、内実はこうです。

『Anything Blue』と『通過儀礼/Initiation』が双子アルバム、ふたつでひとつ。私のデビューアルバム2枚組です。コロナ騒動とともに始まったクラウドファンディングから約3年。3年かけてのデビューがもうすぐ完了します。

『Sweet & Lowdown』は新世界の始まり。実質上のセカンドアルバムです。

全部おすすめです。私の過去は貴方の未来、貴方の過去は私の未来だから。集合無意識下で全ては繋がっているのだと、ユング派の私は思います。だから自分のことを突き詰める。どんどん下りて、もしくは上がっていった結果、初めてそこで貴方と、世界と、繋がることができる。私はとても孤独だから、寂しくて、貴方と繋がりたくて、この作品たちを作りました。

新世界『Sweet & Lowdown』関連のライブが12/18に多摩センターでありますが、長くなってしまったので詳細はまた後ほど!

最後に、新音楽制作工房19人中『通過儀礼/Initiation』の制作に携わってくれた12人のお名前を記載したいと思います。これから世界で活躍するべき/既にしているアンファンテリブルたちです。

<伊藤佑輔/Keysa>

作詞作曲歌唱朗読たまにラップをこなす音楽家。特技は鏡文字を書くのが早いこと。

<seki>

トラックメイカー。

<高橋大地>

深夜に活動し、USビルボードチャートのTV番組を毎週欠かさず礼拝するビート提供者。得意分野は野太い低音で殴りつけるヒップホップ系。

(NHKドラマ『岸辺露伴は動かない』/映画『北新宿2055』/ペペ・トルメント・アスカラールに共作曲など)

<川又僖矩>

明るいビートメイカー。

<田島浩一郎>

自称音楽家・トラック製造業。

<花守コウ>

2010年より電子音楽の楽曲制作、ライブを行う。

エレクトロニカ、テクノ、ハウスとジャンルを越境して様々なクラブイベントに参加。

ラップトップのライブに特化したイベントの副主宰、楽曲提供等、活動の幅を広げている。

<Satō>

ビートメイカー。

<OGAWA SEIJI>

コンポーザー。

<DTchainsaw>

DJ EIJI,Mummy-D(ライムスター)や菊地成孔主催イベント等へ出演。キャリア26年。ビートにスティッキーに絡む独自のリズム解釈は世界レベルでも類を見ない。唯一無二のスキルを持つリリシスト。

<djapon/ぢゃぽん>

 鹿児島生まれのブラジル帰り。サブカル拗らせ中年センチメンタリスト。「村上主義者」が高じてスワローズファン。菊地成孔スクーラーのDJ &トラックメイカー。

<上野山純平>

作曲家、トラックメイカー。

オーニソロジー、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない」に楽曲提供。

Saki Kato Sings Woody Allen 終幕

あらためて、昨晩のJZ Bratでの公演、

“Saki Kato Sings Woody Allen”にご来場くださった粋な皆さま、ありがとうございました。

スタンドアップコメディアンでもあるウディ・アレンの影響を無意識にでも受けているのでしょうか、笑いの絶えないステージとなりました。

素晴らしいメンバーの皆さま、クラリネットの谷口英治さん、どうしたら一瞬で人をとろけさせるような、あんなに美しい音色を奏でることができるのでしょうか。浅利史花さんのまっすぐで温かで優しいギター。大塚義将さんのチアフルでグルーヴィーなベースにぐいぐいと引っ張っていただきました。

そして企画段階から全曲のアレンジまで担って下さった浅川太平P、ご自身のリーダー作は言わずもがなシンガーのプロデュースの手腕も素晴らしいことは存じ上げておりましたが、私も別世界への扉を開いていただきました。

穏やかにハードスウィンガーな皆さまのおかげで成り立った特別な一夜でした。

ご好評をいただき、一晩だけではもったいないと、再演をご希望下さるお客様も。ありがたきしあわせであります。

ウディ・アレン監督の名作のひとつ、邦題『ギター弾きの恋』、原題 ”Sweet & Lowdown” にインスパイアされて、CDもカクテルもご用意いたしました。ご賞味いただけましたでしょうか。

Sweetな出来事もLowdownな出来事も、美しい喜劇に仕立て上げてしまう、我らがウディ・アレン監督に、あらためて敬意と感謝を込めて。

自由が丘ハイフン出演を終えて

自由が丘ハイフンでの浅利史花さんとの初共演、おかげさまで賑々しく楽しくやらせていただきました❤️
優しくスウィンギーな浅利さんのギター、素晴らしかったです!
フルート/オカリナ奏者の西村菜美さんがシットインしてくれて感激でした✨
お運びくださった皆さまありがとうございました😌

浅利さんとはまた11/29(火)の渋谷JZ Bratで共演します♫ こちらも楽しみです❣️
ご予約はこちらからどうぞ❤︎
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02m4f59psii21.html

Veleraありがとうございました!

昨晩は赤坂Veleraに初出演でした。10ヶ月ぶりの東京出演にお運びくださった皆さま、ほんとうにありがとうございました。素晴らしい音環境の中で歌わせていただき光栄でした。花束も差し入れもありがとうございました。とても嬉しかったです。

関内VENUS出演を終えて

あらためて、関内VENUSへお越しくださった皆さま、ありがとうございました🌸🌠

大好きな裕美ママの想いがたくさん詰まったお店、私もピアノの浅川太平さんも初出演でしたが、温かく迎えていただきました😌

久しぶりにお会いできた方多数❣️
とーっても嬉しかったです。やっぱりジャズの現場がだいすきです💖

夏以降、本格的に戻って来れるかな。

次回VENUS出演は、8/5(金)に決まりました✨
真夏ですね。今から予定しておいてね?

まだあと数ヶ月は、お友達でシンガーソングライターのLilla Flickaさんの新作アルバム制作のお手伝いをしている予定😁

私と同じ時期にコロナにかかって、制作期間が延び延びになっちゃったらしいですよー💦

2人とも応援してもらえたら嬉しいです🧡💕

あ、たまにしかお知らせしないけど、Lilla Flickaさんだけじゃなくて、私もTwitterやってるんですよー😃

https://twitter.com/Saki_Kato_Sings

たぶん日常生活には役立たない方向に可愛くないほどロジカルで、かつそのロジックは飛躍し、破綻しているはず。ここではほんとうのことが書いてあった方が面白いかなって、思っちゃうんだよねえ。

名古屋キャバレロクラブ公演を終えて

アルバム”Anything Blue”ツアー最終日、
12/3(金)は名古屋キャバレロクラブ出演でした、ありがとうございました💙✨

名古屋のどこまでも温かなお客さまたちに囲まれて、しあわせなライブとなりました。会いたかった皆さん全員にお会いできて、ほんとうに嬉しかったです!

配信で熱い応援をしてくださった方々にも大感謝です!!!ありがとうございました❤️

あらためて名古屋が大好きなった件は、動画にもしました😊2本ある(笑)というか名古屋ショックでVlog再開しました(笑)


https://youtu.be/DDFKlFHxmnI


https://youtu.be/75C417ui8uA

徳島も名古屋も急遽決まったライブでしたが、奇跡的に浅川太平さんという素晴らしいピアニストさんと共演する機会に恵まれました。今考えても、この状況下で、太平さん以外に、Anything Blueを弾いてもらうことはできなかったです。そしてフルートのERiSAちゃんがいてくれなかったら、私はツアーにも行けなかったと思う。ERiSAちゃんの存在そのものが、アルバムの中の、未来への祈りを体現してくれています。

私の今年のジャズライブはこれで終わりで、明日からは!シンガーソングライター名義のLilla Flickaに集中します。さっそく明日、、、もう今日ですが、12/7(火)18:00に、新しい曲のミュージックヴィデオのショートヴァージョンが公開されます。

公開はこちらから↓
https://www.youtube.com/watch?v=B-rDhp9GQmM

またMV?と思われるかもしれませんが、なぜだかミュージックヴィデオのカミサマのご加護を受けていて(笑)機会に恵まれるのです。

I’m An Instrumentという曲です。
初めてラップもしてみました🦄✨

皆みてね💖

Anything Blue横浜公演を終えて

あまり知られていないけれど、Fly Me To The Moonの歌詞のヴァース部分はこうやって始まる。


Poets often use many words 
To say just a simple thing 
It takes thoughts and time and rhyme  
To make a poem sing 
With music and words I’ve been playing 
For you, I have written a song 
To be sure that you’ll know what I’m saying 
I’ll translate as I go along…

Fly me to the moon
And let me play among the stars

詩人はたくさんの言葉を使うよね
たったひとつの単純なことを言う為にね
考えて考えて、時間を費やして、韻まで踏んで
どうにかして、たったひとつの節を、歌にする
今までに演奏してきた音楽と言葉で
貴方の為に曲を書いたの
貴方が私の言っていることを理解してくれるように
翻訳していくね
あのね…

私を月に飛ばして
そして星々の間で遊ばせて



地元横浜でのアルバム”Anything Blue”公演が終わった。自転車で帰宅しすぐマックブックと向き合いこれを書いている。私は横浜と横浜の人々を愛している。ロジャース&ハート名コンビの傑作のひとつ、”Manhattan”を聴く。都市への愛を歌ったこの曲を聴くと、彼らのどんなラブソングよりもとても切ない気持ちになるのはどうしてだろう。日本に住み続ける限り、私は横浜にいるに違いない。

今夜は私は呆けて録音することもメンバー写真を撮ることも忘れたので、せめてもの記録に、苦肉の策として、文章を書くことにした。渋谷JZ Brat公演の際にも同じことを書いたのだが、これはライブではなかった。いつも行っているあの行為がライブだとしたら、この出来事はライブではない。

Blue Lotusのピアノソロの間、一瞬の気の緩みで、目の潤いが増してしまい、Anything Blueに至っては時間差攻撃で今度は鼻からいつ水滴が落ちてしまうのかと、気が気でなかった、と言えば大袈裟であるが、顔面に多少の異変があったのは確かである。自作曲Anything Blueに対する感慨はもう何もない。あの曲はドキュメントであって、全てノンフィクションだけれど、産み落として以降、あの曲の中の物語はどんどん私から離れていって、今では全くもって私のものでなくなって、世界に帰属するものとなった。

アルバム”Anything Blue”は、トオイダイスケが、加藤咲希と言う「ジャズシンガー」をプロデュースしたアルバムである。私は彼にプロデュースされたという客体であるのだけれど、彼も私のプロデュースをすることを私に選ばれた客体である。もちろん彼はプロデュースをするという本来の分かりやすい主体であって、私は彼にプロデュースされることを自分で選んだので、私も主体である。プロデュースをする、される、という行為は、お互いが能動態であり、受動態である、そしてそれは入子構造になっている、などということを、あらためて思ったりした。

演奏直後の、興奮冷めやらぬフルーティスト小川恵理紗ちゃんの一言、「トオイさんって、天才ですね、天才なのですね、天才だ!トオイさんの音楽をもっともっともっともっともっと世界中のたくさんの人たちに聴いてもらいたいですね!」

そのとおりだね、恵理紗ちゃん。そして君の素敵なフルートとビートボキシング(今日は封印させてしまったけれども)も、きっともっともっともっともっともっと世界中のたくさんの人たちが聴いてくれるようになるよ。君たちは本当に素晴らしい。

私は人に恵まれていて、師匠の菊地成孔さんのお言葉を拝借するならば、ただ歩いていると、向こうから勝手に天才たちがやってくるのでした。ご来場下さった愛すべき皆さまと、音楽のカミサマに感謝します。

本当に苦しいのは魔法がかかるまでの時間、本当に恐いのは注射が刺さるまでの時間

緊急自体宣言下かつオリンピック開催中の東京、渋谷JZ Bratでの、加藤咲希 Saki Kato Debut Album Release Party “Anything Blue” にお越し下さった皆さま、配信でご覧下さった皆さま、本当にありがとうございました。

燃え尽きて、死んで、寝て起きたらまた生まれ変わって、別の人になっていました!

トオイダイスケさんと菊地成孔さんが素晴らしかったです。

両隣りで、2匹の龍が戯れていました。私は真ん中にいました。包み込んだり、暴れたり、争ったり、会話をしたり、しなかったり、思いやったり、抱き合ったり、していました。ぐるぐるぐるっと、DNAの螺旋構造のように、音の渦が昇っていきました。

でもやっぱりプロデューサーのトオイダイスケさんが、全てです。今までに聴かせていただいたトオイさんのピアノの中で、いちばん焦燥に溢れ、だからこそ終幕に向かってのもの凄い開放がありました。あんなにギリギリのところをいく、殺気だったトオイさんのピアノは初めてです。でもあれが、本来発揮されるべき、トオイダイスケの天賦の才のひとつです。今回私たちは、いちど死に向かっていかなければならなかったのだから、その天才が発揮されざるを得なくなったのは、当然の帰結であったのかもしれません。

本当に苦しいのは魔法がかかるまでの時間、本当に恐いのは注射が刺さるまでの時間。

逆に鬼才と表現されることの多い菊地成孔さんのテナーと歌が、どこまでも優しく慈愛に満ちて、柔らかく、ただただ美しかった。ご自身のリーダーライブではなくて、ゲストとして、ボーカルの歌伴として、生徒のお披露目会のお祝いとして、バンドメイトのリーダーライブのサポートとして、入って下さったのだから、こちらも当然の帰結なのかもしれません。この編成で、あの役割をお願いできるのは、菊地さんしかいませんでした。菊地さんのブルーはとことん優しいブルーでした。あらためて、音楽家として、師匠として、尊敬します。もちろん誰もが同じような成長過程を辿れるわけではないし、明らかに菊地さんは天才であるので元からそういう性質なのかもしれない。でも、もし経験を重ねることによって、あの柔らかさのほんの一部でも音楽家として得ることができるのならば、私は歳を取ることが楽しみだと思いました。

共演して下さったお二人に感謝します。

昨晩が、私のジャズの歌い手としての、本当の始まりだと実感しています。私はもっと、精進します。私にできることは、日々の祈りとしての練習や制作や出演を重ねること。

今までは、長いようで短いようで、やっぱり長かったような、プレリュードでした。プレリュードも素晴らしかったし、苦しかったり、悲しかったりすることも含めて、ぜんぶ楽しかった。

そして、昨晩、歌い終えた瞬間、私はいちど死んで、人生がもう変わってしまったので、またこの自分という物語の、今度は別の、今のこの新しい章を、やり切ります。

昨晩のライブは、2ndセットが配信されていたのですが、8/14(土)までは録画映像のご視聴が可能です。ご覧いただけたら嬉しいです。https://twitcasting.tv/c:liveconnection/shopcart/75297

録画視聴のチケットとは別に、おひねりチケットというものがございまして、こちらには、リハ風景、楽屋でのプライベート写真と、ライブ後のスペシャル動画メッセージ、全員のサインという特典が付いています。われながら面白い写真をたくさん撮っていただきました。あんなところ普段は見せられない!という場面が満載です。動画メッセージもわれながら面白いです(笑)↓

https://live-connection.shop/items/60a0ba628899be1851baad7

ライブにお越し下さった方もよろしかったらぜひ。

昨晩同じ時間を共有して下さった皆さんに、これをお読み下さっている貴方に、これからも、素敵な音楽の、たくさんの祝福がありますように。

ライブ写真を撮って下さったSean Brownさん、平山巖さん、ありがとうございました!

そして最後に、JZ Bratという素晴らしいジャズクラブに感謝です。最初から最後までとても丁寧にサポートしていただきました。いろいろな青が層になっている、オリジナルカクテル”Anything Blue”をメニューに入れて下さいました。

PAにいたっては今まででいちばん歌いやすかった、どころか、私の声の特徴を瞬時に掴んで引き出して下さいました。今まであんな風に歌わせていただけたことはないです。こういう風に歌いたかったんだ、ということがわかりました。本当に生まれ変わりました。

そしてショウは続きます。

The Re:Booteesライブでした!

今夜はThe Re:Booteesで六本木のクラブR2に出演してきました💜

こういう場所での出演は初めて✨
共演のダンサーさん達も、シンガーさん達も皆かっこよかった😆💎

そして何より、リブーティーズのメンバー、ゆかりんとエリサちゃんが最っ高だと思った💖

慣れない環境で音響とか大変だったけど、二人ともがんばってくれました😭💕

こんなに演奏も心意気も素敵な二人とバンドができてしあわせだし、私はリーダーとして、もっともっとがんばらないとって、思いました。

ああ…二人が最高なことを、全世界に伝えたい!!!私、もっともっとがんばるよ!!!✨✨✨

そして今回いろいろ手伝ってくれたスーパーシンガー兼西洋占星術師のあいづともみちゃん💗あいちゃんなくしては成り立たないライブでした!
ありがとう〜!😭💖